そこは,学校の体育館のような広大なスペース,思わず,そこが地下であることを忘れる。上を見上げて,天井があることを確認して地下であることを思い出した。その中に,3台の発電機が文字通り鎮座していた。見学中は,3台のうち2台が稼働中であったが,説明を聞いていると,川越の指令所より3号機稼働の要請があった。現在,3台の発電機は全て遠隔操作で運転されているそうだ。「3号機が動き出すと,聞き取りにくいので,今の内に質問してください。」と言われたが,スケールの大きさに圧倒されたのか質問は少な目だった。
2号発電機の前で説明を受ける。「油圧弁で,水量を調整し,軸の回転速度を一定に保っている。」と簡単に説明されたが,有効落差170mから流れ落ちる水を調整する弁というのは,どれほどの力が必要なのか想像もできなかった。発電機の構造は,同じ回転軸上に直流機と交流機が2段重ねになっており,直流機で発電した電流を交流機の界磁巻き線に流し,交流機の回転子を回すことで発電している。「ここで,発電された電力の2/3は,東京方面に送られている。」とのこと。階段を降りて,2号発電機の回転軸を見る。狭い入り口を抜けると,直径2m以上ありそうな円柱が轟音の中で回転していた。まさしく,「発電の現場」であった。正直,感動(T^T)。
隣の部屋に移動すると,巨大なトランスが現れた。このトランスで送電電圧275kVに昇圧している。発電機もデカいがトランスもデカかった。さらに,進んで行き,発電機新設用の掘削現場をノゾき見る。トンネル内は粉塵のために白っぽく見えた。作業員の方が一行の横を通り抜けて,トンネル内へ。作業中にもかかわらず,見学させて頂き,ご迷惑をおかけしましたm(__)m。
再び,2号発電機の前に戻って質問タイム。発電機横の扉を開けてサイリスタを見る。先生は,昔の血が騒ぐのか目を輝かせて説明してくれました。質問タイムも終わり,エレベータで地上へ。通路を抜け外に出ると,そこはダム直下。下から見上げたダムは,上から見るよりも威圧感があった。再度,質問タイム!発電機を増設しても,送電線には余裕があるため送電線の増強はしないとのこと。
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